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受け継がれるもの
八坂美麻学園
山村留学指導員 大山楽人
今年度も一学期が終わろうとしている。毎年、一学期は山村留学の生活の流れをつくる大切な時期だ。新入園生はもちろん、継続生も新しい仲間へ生活を教えることに頭を悩ませる。そんな姿を見ながら、「先輩」とはどんな存在なのだろうと考えることがある。
私自身も指導者の中では『先輩』という立場が当たり前になってきた。一方で一年目からお世話になった先輩方も少しずつ退職されている。少し寂しさを感じつつ、改めて自分はたくさんの先輩方に育ててもらったのだと実感する。
先輩方は、子どもへの関わり方や指導方法だけでなく、いつも私のことを気に掛けてくれていた。「これできてる?」「大丈夫?」そんな何気ない一言に何度も助けられた。仕事を教わったというより、一緒に過ごす時間の中で、指導者としての姿勢を学ばせてもらったように思う。今の自分の根本には、そんな先輩方と過ごした時間がある。だから私も、後輩と一緒にご飯を食べたり、休日に山へ行ったり、何気ない会話を重ねながら、この仕事で大切にしたいことを伝えていけたらと思う。
人は、教えられたことだけで成長するわけではない。誰かと過ごした時間や、その人の姿から多くを学んでいく。これは大人だけでなく継続生指導にもつながるものがある。私は継続生によく、「どんな継続生になりたい?」と尋ねる。「〇〇兄みたいになりたい。」そんな答えが返ってくるたび、「〇〇兄も、その上の先輩を目標にしていたよ」と伝える。そんな会話をしながら、憧れは連鎖していくのだろうと感じる。そして、その憧れは日々の何気ない関わりの中で生まれ、また次の世代へ受け継がれていく。私もその一人として、子どもたちと共にその思いをつないでいきたい。
写真:中3ミーティングの様子
