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足音と作物への愛情
大岡ひじり学園
山村留学指導員 伊藤僚
そろそろ梅雨が明けようとしています。子どもたちが5月末に植えた野菜たちは、ぐんぐんと伸びてきていますが、それを上回る速さで雑草たちがはびこり始めてきました。今年も草たちとの競争が始まったなあと感じます。
6月のセンター中は、学校から帰ってすぐに、自分の畑に行って草取りをする子が多くいました。ある2年目の子が、去年の反省を生かして「もう草取りの時期だ!」と畑へ出ていったり、中3の子が「雨降っちゃうから、今日しかないよ」と他の子へ声をかける姿など、色々な失敗経験のある子が、この先の天気予報を見ながら畑に行く姿があります。
7月に入ると、「うまく草取りできたみたいで、雑草が思ったより少なかった!」と、畑の様子を見て喜ぶ子、自分の畑で収穫した初物のきゅうりに、学園で作った味噌をつけて食べる子などは、畑の体験にやりがいを感じている様子でした。一方で、すでに自分の畑が草だらけになっている子もいます。今年うまくいかなかったという結果になったとしても、自分でやって失敗したという体験が大切で、来年には「去年の反省を生かして...」と活動に向かう姿に、きっとつながっていくことでしょう。
「畑の肥やしは主人の足跡」という古くからの言葉があります。作物を気に掛け、世話をすることが、どんな肥料よりも作物の栄養になる。という意味です。
長い通学路を歩いて帰ってきた後、すぐに畑仕事に出ていく子たちの甲斐甲斐(かいがい)しい姿、愛情を持って作物の世話をする姿を見ていると、収穫をして喜ぶ様子を見られるのが、楽しみになってきます。
子どもたちの心が畑に向かうように、入口の草を刈ってみたり、時々畑の様子を話題にしてみたりするなど、私の数年分の反省を生かして、畑にたくさんの足跡を響かせたいと思います。
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写真:一人一畝百姓活動の様子
