トップ > 指導者だより > 「ハチ入ってるかな?」

指導者だより

« 地名 | メイン | 「鳥たちとの出会い」 »

「ハチ入ってるかな?」

山村留学指導員 加賀美嶺

 「今年はミツバチを飼って、ハチミツとりたい!」
 この留学生の一言が、大きな体験の『輪』を広げている。
 そもそも、その子が養蜂に興味を持ったきっかけは、週末活動で見たハチの巣箱。群馬では有名な梅林を見に行った時の一場面だ。広い梅林の中にぽつんと置かれている蜂箱を見て、その小さな箱の中で行われている生命の営み、そしてその恩恵を享受することに感銘を受けたのだという。

 そうと決まれば、早速地域の方に話を聞きに行く。インタビュー先の目星はもうつけてあった。昨年度、田畑のことで熱心にインタビューしていた他の留学生がいた。その時、縁側に置いてあったハチミツ。「養蜂やってみるかい?楽しいよ。」と言ってくれたのを覚えていた。まさに、点と点が線になった瞬間。
 学校帰りに話を聞くと、また別の人の名前が出てきた。この地域ではベテランの養蜂家らしい。早速行った。なんと、蜂箱をセンターの近くに置いてくれるとのこと。その箱の中に女王バチが住み着くのをただじっと待つのだそう。その方は農家を本業としていて、帰る時には抱えきれないくらいのレタスやチンゲン菜、ターサイを頂いた。頂いた野菜は、料理して学園生全員で食べた。インタビューに行ったからこそ、採れたて野菜のおいしさを共有することができた。
 蜂箱を置いてもらってからというもの、そこにハチが入っていないか、足しげく通っては祈るように見ている。声をかけるとついてきた別の学園生は、帰り道で蛇を捕まえ、「今シーズン初ヘビだ!」と喜んでいた。
 梅林で見つけた小さな興味が、色々な体験との連鎖反応で大きな輪となり、広がっている。
 「ハチ入ってるかな?」今日も、学園生は目を輝かせている。

写真:蜂箱を設置!
写真:蜂箱を設置!















©SODATERUKAI All rights reserved.