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伝統文化に触れる

山村留学指導員 吉澤かおり

 センター周辺の桜がいつ満開になるのかと待っていたが、いつの間にか散ってしまい、そんな寂しさの中車を走らせふと景色を見ると、もう藤の花が遅咲きの桜と一緒に咲いている。島根生活二年目になったが、とにかくまだまだ色んな発見と驚きと感動があり、日々楽しんでいる。そして私と同じよう日々色んな発見に目をキラキラさせて報告してくる学園生との一年がまた今年も始まった。

 島根の学園では、学園生が全員地元の伝統文化でもある神楽(かぐら)に取り組む。学園生が最初に神楽に触れるのは毎年だいたい四月の後半に地元の神社で行われる春祭りの奉納神楽の見学。私は昨年初めて見たが、とても感動し胸が熱くなった。そして、見終わった後、これを学園生がやるってどういうことだろう。学園生にできるのだろうか。という感覚になったのもはっきり覚えている。しかし、その約十一ヶ月後には立派に舞台に立って披露していた学園生たちがいた。
 本物に触れること。育てる会では大事にしていることで、まさしく神楽もその一つだと感じている。誰もができることではないが、ここにいるおかげで体験できる。まだ二年目だが、子どもたちの声を聞いていると、神楽を好きな子は多いことを感じる。神楽を見た帰りの車の中では、
「今年は大蛇やりたいな」
「えっ、同じ」
「今年も太鼓かな」
「どんなのがあるのか教えて?」
「大蛇と、スサノオと、おじいさんに......」
と、早速自分たちが何をやりたいのか探り合っていた。今年は、地元の子ども神楽団も始まる。学園生も参加し、今年は一年をかけて神楽に親しむ。本物に触れ、子ども達が何を感じるのか、修園のつどいではどんな姿が見られるのか、これからがとても楽しみである。

写真:佐毘売山神社での奉納神楽
写真:佐毘売山神社での奉納神楽














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